躍動する生命「MOTHER むすひ」

  

トマル@爆心    イマナニ体験レポート

これぞ総合芸術!美術・音響・照明が一つに

こんちには、トマル@爆心です!
金曜日のお仕事を終えて、週末のわくわく感を胸に、ひめぎんホールへ。

HIROKO T. DANCE COMPANY によるダンス公演「MOTHER むすひ」を観てきました!
会場に到着してまず目に飛び込んできたのは、ひめぎんホールの入り口から、サブホールまで続く長い行列。

これは…俄然、期待が高まります!
いい席がとれることを祈りつつ、列の後ろにつきました。

ホールに入ると、黒い緞帳の表面を、光が揺らめいています。
空を漂う雲のような、暗い深海に差し込む太陽の光のような、幻想的な演出です。
知らず知らずのうちに、作品の世界に引き込まれていきます…。
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入場を待つ行列が…!
入場を待つ行列が…! 受付係さんもそわそわされてます。 1時間半のダンスとはいかに…!?胸が高鳴ります。 ちょっと暗いんですが…幻想的な演出です!
公演が始まり、闇の中で聞こえてきたのは、宇宙のような音。
何か予感的な音でした。
後で思ったのですが、あれは生命誕生の予感を表現していたのかもしれません。

徐々に舞台が明るくなると、セットの姿が見えてきました。
舞台の左手前にそびえたつ、樹木の幹のような長い織物。
さらに同様の織物が、舞台右手奥、上の方から左手前に向かって、川のように渡されています。

その川の中心あたりで、白くうごめく影が…。
うずくまっていたその影は、最初は小さく、徐々に大きく、ゆっくりとした動きで体を起こしました。
まるで複数の人間が動いているようでしたが、衣装の効果なのか、実際のところはたった1人のダンサーによる演舞でした。
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写真提供:林 逸雄/光画舎
写真提供:林 逸雄/光画舎 写真提供:林 逸雄/光画舎

しなやかな肉体で表現される壮大なテーマ

演目は次々に披露されていきます。
コンテンポラリーダンスというジャンルなのでしょうか。
音と光の中で躍動する体は、とてもしなやかです。

一糸乱れぬ集団でのダンスはもちろんのこと、1人のダンサーの場合でも、1つの動きを完全に終わらせてから、次の動きに移る様は、とても丁寧で繊細です…!
跳ねる動き1つとっても、足にかかる負担を微塵も感じさせません。

比較的ゆっくりとした動きは、観客の視線が細かいところまで及びやすいため、演者はそれ以上に丁寧な表現が求められるのだと思います。
日頃の鍛錬の賜物であり、表現に対するストイックな姿勢が垣間見え、尊敬の念を抱きました。
私もあんな身体能力が欲しい…(笑)
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写真提供:林 逸雄/光画舎
写真提供:林 逸雄/光画舎 写真提供:林 逸雄/光画舎
カーテンコールにて、演者の皆様は20代~40代くらいの女性がほとんどだったことに驚きました。
ダンスは若者の文化という、偏見に近いイメージもありましたが、何より、力強くしなやかな演舞だったので。
でもだからこそ、このテーマを表現できたのかな、とも思います。

ロビーに出てみると、たくさんのお花や贈り物が届いていました。
その華やかさの中に、支援者の方々のあたたかい気持ちを感じつつ、会場を後にしました。
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生徒の皆様からでしょうか。とってもキレイです。
生徒の皆様からでしょうか。とってもキレイです。 溢れんばかりの贈り物の山!
全8つの演目を通して感じたのは、生命と母性です。
1つの命の誕生や成長、生命全体のうつろい、命を生み出し育む「個」としての母、また母なる大地といった自然やその神秘性。

私は普段、演劇での表現をたしなんでいますが、言葉がなくてもこれだけ壮大なテーマを伝えられることに感動しました。
ジャンルは違いますが、自分の表現方法を深めるためにも、機会があればまた鑑賞したいと思います。
HIROKO T. DANCE COMPANY 「MOTHER むすひ」
開催日/5月11日(金)
開催時間/19:30~(開場19:00)
開催場所/ひめぎんホール サブホール(愛媛県松山市道後町2-5-1)
料金/前売:一般3,000円・高校生以下2,000円 ※当日は+500円(税込)
問い合わせ先/HIROKO'DANCENTER  TEL.089-947-3097
URL/http://hiroko-dancenter.com/top.html
reported by トマル@爆心