月夜に囲もう!いもたき鍋

  

お月見だ!いもたきだ!

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里いもを炊いて食べるから「いもたき」。
愛媛では秋を代表するメジャーな食べ物ですが、その起源は古いようです。

今年はお外で!鍋を囲んで、みんなでワイワイと楽しみましょう!

江戸時代から続いている『いも炊き』


▲『大洲のいもたきの様子』えひめの動画YouTubeチャンネルより

大洲のいもたきについてお話しますと、藩政時代(江戸時代)から続いており、約300年の歴史があるそうです。

農民が集まって親睦を深める「お篭もり」という行事の場で、いもたきが食べられていたのが始まりだとか。
大洲名産の煮崩れしにくい里いもと、肱川の鮎から取った出汁で炊いていたそうですよ。

「元祖大洲のいもたき」は、昭和40年から観光行事として始まりました。


▲「元祖大洲のいもたき」では、開催初日に『大鍋を使って作る約1,000人分のいもたきの無料配布』やステージイベントが行われます。今年の開催場所は、河原ではないのでご注意を。

日本三大芋煮にランクインした『いもたき』


▲「五色浜のいもたき」は、地元の削り節を使っており、あっさりしているため最後まで美味しく飲み干せます。毎週日曜日は、豪華景品が当たるお楽しみ大抽選会も開催。

なんと、愛媛のいもたきは「日本三大芋煮」の一つ!
愛媛の他に、山形県中山町と島根県津和野町でも盛大に芋煮(いもたき)を楽しむ文化が根付いていますよ。

東北地方代表『山形の芋煮』は、濃い目の醤油ベースですき焼き風の味わい。
牛肉やネギ、コンニャクを煮込んで作ります。

日本海地方代表『津和野の芋煮』は、焦がした鯛ダシのお吸い物タイプ。
具は里芋のみで、柚子を添えて仕上げる上品なお味です。

地方の特性や特産を生かした、その地方ならではの芋煮(いもたき)が作られているので、味の違いを楽しみたいですね。


▲今年で42年目の「西条のいもたき」は、名水百選に選ばれた美味しい名水うちぬきで煮込むため、濁りが少ない。道前平野の里芋を含む11種類の具材との相性も抜群です。

美味しい『いもたき』のレシピ


▲「出合のいも炊き」は、野球拳踊りやよさこい、沖縄琉球太鼓の演奏が開催されて賑わいます。予約券を入手して参加すると、お得に楽しめますよ。

昭和59年から続く、出合のいもたき流の『いも炊きの作り方』は、とてもシンプル。

伊予名産の花かつをと椎茸、昆布でとったコクのあるだし汁の入った鍋に、鶏肉を入れて火にかけます。
沸騰してきたら、里芋、椎茸、にんじん、ごぼう、こんにゃく、ねぎ、タコ、とり団子、揚げ豆腐、じゃこ天を投入。
再び沸騰し、具材に火が通れば出来上がり。
〆はうどんで決まりです。

たっぷりの具材が食欲をそそりますね。
出合のいも炊きは、具材に「タコ」を入れるのが特徴ですよ。

こだわりの里芋を味わって


▲「土居のいもたき」は土居町産の里芋、伊予美人を使用。白く丸々とした伊予美人は、柔らかさと粘り強さに定評があり、秘伝のダシで煮込まれると甘みが際立ちます。

いもたきに欠かせない『里芋』について。
農業高校の教員をされていた、農家の松本頼明さんにお話を伺いました。

日本では縄文時代に伝わったとされているそうで、その頃より栽培されていたのでは?と言われているそう。

里で作られていたから『里芋』と呼ばれるようになったんだとか。
「タイモ」「ハタイモ」とも呼ばれ、人の生活に近い存在である事が、名前からもうかがえます。

里芋の特徴でもある『ぬめり』には血圧やコレステロールを低下させる成分が含まれているので、調理する際は『ぬめり』を取りすぎないように気を付けて、とのこと。

いもたき(芋煮)の多くは、里芋の名産地で開かれています。
それぞれの地域ご自慢の里芋を意識して、じっくり味わってみてくださいね。


▲「川内のいもたき」は、東温市特産の里芋が自慢。早生芋は一口サイズで粘りが強く、とろけるような食感が味わえます。カモ肉やキジ肉入りの特別メニュー(要予約)も有。

十五夜の別名『芋名月』

江戸時代頃から、収穫祭として広く親しまれるようになった『お月見』。

十五夜は別名『芋名月』とも呼ばれます。
空気が澄み、月が綺麗に見える時期に収穫される里芋は、皮をむいた際の白くまるまるとした形が月を連想させるので、月見団子のようにお供えされるようになりました。


▲「南楽園観月祭いもたき」は、竹灯篭で幻想的にライトアップされた日本庭園での月見の宴を楽しめます。歌謡ライブやジャズ、津軽三味線の演奏などの催しもあり。

さて、今年2018年の十五夜は、9月24日(月)です。

満月は翌日の25日のため、1割ほど欠けた月になりますが、丸みを帯びた月を見ることができるでしょう。
晴天に恵まれ、綺麗なお月様が見られるといいですね。

みんなで楽しく『いもたきでお月見』を

同じ愛媛でも、地域によって使用している具材や味が違うことに驚きです。
いもたき会場を場所で選んでいる方も多いと思いますが、これからは味やこだわりの具材で選んでみませんか?

ご家族で、お友だちと、職場のお仲間と!
いもたきの鍋を囲って、親睦を深めましょう。

アウトドアな非日常感が、お食事とお話を盛り上げてくれるハズ。
今年はぜひ、各地の『いもたき』を楽しんでくださいね。

【ご紹介した 2018年度『いもたき会場』】

■元祖大洲のいもたき
期間/9月7日(金)~10月15日(月)
時間/夕方~21:00
場所/緑地公園
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■五色浜観月いもたき
期間/9月3日(月)~10月13日(土)
時間/17:00~21:00
場所/五色姫海浜公園
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■西条いもたき
期間/開催中~10月8日(月)
時間/17:00~21:00
場所/加茂川河川敷広場(いもたきの里)
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■出合のいも炊き
期間/9月7日(金)~10月13日(土)
時間/18:00~21:30
場所/出合橋下
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■土居のいもたき
期間/9月7日(金)~9月30日(日)
時間/17:30~21:00
場所/ふるさと広場 関川河川敷
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土居のいもたきの予約状況(Facebookページ)を見る


■川内いもたき会
期間/開催中~10月10日(水)
時間/18:00~22:00
場所/茶堂公園、重信川河川敷特設会場
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■南楽園観月祭「いもたき」
期間/9月7日(金)~9月24日(月)
時間/18:00~21:00
場所/南楽園 中央芝生広場
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南楽園観月祭「いもたき」のサイトを見る


reported by イマナニ編集部
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